面構えがいい。
誰もがブルドッグを見るとそう思うだろう。
このイラストはすごく有名だったものだ。
昭和の時代はこのキャラが雑誌広告のあちこちにに溢れていた。
しかしキャラクターとしての名前はなかったかも知れない。
残念だが、それはちょっとリアリズムが過ぎたからなんだろうと思う。
あまりにもリアリティのあるイラストレーションはまるでコピーみたいなものだ。
それをキャラクターとするのはちょっと無理があるかも知れない。
考えてみれば広告のキャラクターというのはデフォルメかもしくはリアルな女優やタレントだったりする。
だから妙に中途半端で推すのもやりにくい。
イラストレーションからすれば悪くはないと思うのだが、リアルすぎてなんだか手がつけにくい。
それとも、それはブルドッグの存在がそうなのだろうか。
犬には色んな種類があって、それはほとんどが交配で人間によって作り出されたものだ。
「犬は人間の古いパートナーだ」と言われる。
ブルドッグのあの充血した目は彼らの種族によくありがちなことだ。
例えばテリアが歳をとるとほとんど白内障になってしまうというのも彼らの血に由来している。
それは悲しいことだが、犬を我々人間のパートナーとしたための犠牲なんだろう。
しかしそういう立場でいることを犬は楽しんでいるようにも思える。
彼らはそれはそれで幸福なのだ。