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 一種のイラスト広告なのだが、ちょっと難解な広告だ。


 サボテンが後ろに見えるから、ジーンズを丸洗いして干した時のような図がサボテンのようだと言いたいんだろうか。

 あるいは、ゴワゴワとしたジーンズから脚をそっと引き抜くと、まるで抜け殻という感じでジーンズが自立したりする。

 そんな光景を象徴的に描いたとか。


 テキサスなんかの、そんなサボテンが生えているところなら洗ったジーンズをサボテンにかけておくなんてことは見かける光景だったする。

 それなんだろうか。




 ジーンズというのはヘビーデューティーが極まったものとされていて、昔は「強く堅牢なズボン」というイメージだった。

 それこそ、馬で引きずられようが何をされようがジーンズは簡単には破れたりしない。

 それがウリだった。


 今ではそういうイメージはすっかり薄まった。

 今更ジーンズはヘビーデューティだなんてイメージでいたら、ちょっと世間からはズレていることになる。


 かつて、ジーンズが市民権を得えるため、男らしさとか開拓精神の象徴だったなんて色々とウンチクや前提がつけ加えられ、コマーシャリズムとともに文化的に根付いていった。

 考えてみればそんなに昔のことではない。

 ちょっとした昔のことに過ぎない。


 今ではジーンズはファッションのひとつでもあるし、タキシードのようにライナーを入れて崩したり、デザインすらされるようになった。




 ジーンズというのは、コーヒーだか小麦だかを入れて運ぶための堅牢な袋をズボンに転用、改造したのが始まりだったと言われる。

 それはきっと、まだ羽織袴や着物、モンペなんてもものしか知らなかったような日本人に認知してもらうのには苦労したのかも知れない。


 ジーンズの意味不明の「丈夫さ」のアピールにしても、それがどんな現場作業にピッタリかなんて想像もつかなかったかも知れない。


 昔から細かい手仕事を得意とし、能率の高い仕事をしていた日本人には分かりにくかったはずだからだ。

 日本人というのはガサツな民族ではない。乱暴なやっつけ仕事は軽蔑されるものだ。

 もともとそういう文化ではなかったからだ。




 軽い労力で最大限の労働力や能率を発揮しようと工夫するなんてことは、日本人ならお手のものだった。

 強固堅牢な素材であるジーンズというものが、いったいどんな場面で必要になるのか、当時の人々は何を想像したのだったろうか。

 今ではワークマンすらファッショナブルであるというのに(笑)。


 ただその一方で、ジーンズの堅牢なイメージや男らしさのようなイメージは、「ゴワゴワとしているだけで少しも楽ではない」という、衣類としてのマイナスイメージを覆すのには必須だったかも知れないというのはあるだろう。


 それがために昔のジーンズはまず生地が破れにくいことを訴えたということもあったとは思う。

 いつもジーンズというと丈夫な衣類、大丈夫なんてことが言われた記憶がある。


 今はジーンズという言い方も死語になりつつある。

 今はこれを「デニム」と呼ぶ。





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