草刈 正雄
 草刈 正雄のキャリアはジョン・トラボルタとかぶる。

 若い頃、黄金の絶頂期を経て、現場から半ば干されるようにして遠ざかり、そして熟年となって再び脚光を浴びている。

 水谷豊も似たところがある。


 見る世間にとっても飽きることがないから本人にとってもよいことなのかも知れない。


 「ブラバス」という男性用化粧品のブランドは草刈 正雄で地位を確立した。

 それほど当時の印象は強いものがある。イメージキャラクターの起用としては成功したうちだろう。



 この広告の突込みどころというと、コピーが「ブラバスの男へ」となっている点だ。

 「ブラバスの男へ贈る」というのが素直な受け止め方かも知れない。

 しかし「ブラバスの男へなろう」という言い方だとすればどうか。


 これだけイケメンぶりをアップにしているのだから、その方が草刈との連結がスムースに感じないでもない。

 どちらとも取れるからいいとしたのか、どんな判断があったのか。


 広告には受け取り方を曖昧にするという手法がある。

 イメージは世間任せにしてしまい、一人歩きするように放り投げてしまう。


 
 その代わり想定外の受け取り方がされた場合、それを修正できる自信がないと危険だ。
 
 例えばこの広告なら「贈答用」とのレッテルが貼られてしまうと困ったことだろう。


 もちろん、使うキャラクターに不祥事などがあれば一気に雲行きは怪しくなる。

 一時、そうしたリスクを避け、キャラクターをCGやアニメキャラにするというのが流行した。

 企業は生身の人間を使うというリスクを避けられはするのだが、なにしろ生きていないから血は通っていない。

 どうしても強くない。
 それなら風景や一枚の写真の方がよほどいいだろうと、下火になった。


 最近はお笑いタレントなどがプロダクション側から押し付けられて、よく使われる。

 汚らしさしか感じず商品にはマイナスでしかないのだが、広告にこうした癒着はつきものだ。