出張先のホテル


 ヘアドライヤーなんてわざわざ「ヘア」と言ってしまうところに昭和を感じてしまう。

 新大阪なんて言っているから、まだ新幹線での出張は珍しかった頃か。

 夜行で大阪に行くとか、そんなに急がない出張の時代が終わって、スピードの時代になっていった。
 慌しく移動する時代へ移り始めた頃。


 夜に新幹線で到着して、体の汗をシャワーで流したら夜の街に繰り出すのだ。

 この頃は新幹線でも座席で喫煙をしていたはずだ。確かにシャワーで髪を洗い流す必要があった。

 「ひと風呂」と言っているが、これも昭和の言い方だ。

 昔はシャワーであっても「ひと風呂」と言った。
 何も大浴場に行ってのんびり浸かるわけではない。
 窓から見える夜景もそんなホテルを思わせる。



 もしかしたら、夜こそが出張の仕事の目的かも知れないが、ドライヤーをかけて身だしなみを整えて出かけるというわけ。

 「ひと風呂浴びて、出かけるか。」とある。
 遊びなら「さて、ひと風呂浴びて、出かけようか。」とするだろう。

 ニュアンスがないので、遊びなのか夜の接待の仕事なのかははっきりしない。


 
 ちょっと前からドライヤーは髪が痛むと、水気を拭き取るだけになったが、実は地肌は乾燥させた方がよく、ドライヤーは使ったほうがいいらしい。

 それでもわざわざ出張先にドライヤーは持ってゆかなくていいだろう。今はどこでも備え付けがある。

 


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